Butterfly only knows.

札幌のデザインマネジメント会社社長のブログです。

川端康成『古都』より

3年目に会社をデザインし直す

 新しく興された会社のある一定数は3年以内に活動をやめてしまうらしい。半年後というところにひとつ大きなピークがあるとも聞いた(当初の操業資金がちょうどなくなる頃だ)。3年といえば当初のパッションと勢いだけで乗り切れた時期も終わり、組織としての構造的な問題も表面化しはじめ、リソースへの投資と売り上げの上昇がリンクしなくなってくる頃合いではないだろうか。少なくとも弊社はそうだ。

 もちろん細かいアップデイトは繰り返してきたし、短期の位置確認と軌道修正はかかさなかった(朝令暮改的な意味で)けれども、やはりここにきてもう一度全てを精査し組み立てなおす時期がきていると思う。実感としてそれは創業時と同じくらいのエネルギーがいる作業であり、ほぼスクラップ&ビルドに近い感覚がある。

 問題はそれなりにできあがった体制を崩す際に、クライアントやパートナーに影響を及ぼすことになりかねないのと、なにより自社のスタッフに大きな負担を強いることになることだ。多くの場合組織変更というのは小学校時代の席替えほど楽しくはない。経営陣が改善と思っていたとしても、現場の人間は状況がより悪くなったと受け取ることが多いように思う。

 がしかし、それは必要な行程であると、強く思う。次の3年間を無事に乗り越え、また新しいフェーズに組織を持って行くには、ずれてしまった目標地点と着地点のギャップを一度チャラにしておかなければならない。


・・・と、自分に言い聞かせ的に記す。本当はいろいろ迷ってはいるし、開けなくともいい箱を開けて加速度的に状況が悪くなった場合の責任の取り方もわかっていない。が、必ずや実行する。熟考の後の直感は信じるに値するというのが、これまでの経験から学んだことの一つだ。


♪ 今日はBGMなしで