コンセプターという仕事
http://sankei.jp.msn.com/culture/arts/071226/art0712261653008-n1.htm
普段特にエンドユーザー向けの商品をデザインするにあたって感じているジレンマ─もっと早くから関わらせてくれればという思い─を、そもそも職業としてのカテゴライズから変えて解決している方がいらっしゃいました。「コンセプター」坂井直樹氏。
商品が誕生するまでのシナリオづくりから、ユーザーの手元に新商品が届くまでを考える
まさにこれがデザイナーのやるべき仕事だと思っているところで、色形に限定された役割分担の枠組みをいかに壊すかというところに労力を払っている立場としては、肩書きを変える、という部分に目から鱗ではあります。
本来「物を作る」ということと「物を売る」ということはシームレスに発想されるべきで、シナリオという言葉で表現される、一貫したデザインが必要であることは自明です。しかし現実には、とりあえず作ったので売れるようにしてください、というオーダーがまかり通っています。結果、残念なプロダクトが濫造され、強引な手法のプロモーションが幅をきかせ、良心的な製品が市場から駆逐されてしまっている、というのはまた別の話なのでここまでにして、デザイナーがシナリオの想起から関わることでしか良質な製品は生まれ得ないと、もはや断言できるかと思います。
デザインマネジメントという言葉をこれまで掲げていますが、おそらく坂井氏のいう「コンセプト」と同義だと感ぜられました。自分の肩書きをどうするか考えていましたが、「デザイン・アントレプレナー」という肩書きはなかなかよいなと思っています。検討してみます。
♪ 塀までひとっとび / Sadistic Mika Band