Butterfly only knows.

札幌のデザインマネジメント会社社長のブログです。

川端康成『古都』より

WEBデザイナーに求めるスキル

一般的な話ではなく、少なくとも弊社でWEBデザイナーとして働くには、という条件での求められるスキルについて。ただし全部に該当するからといって即採用するわけではありません。そもそも募集しておりませんので(2008年1月現在)。

人と話ができること

ここでいう人とはもちろんクライアントのことで、基本的に客直案件しかやらない方針の弊社では、デザイナー自らが自分の言葉でプランを説明すること、あるいは必要な情報を聞き出してくることが求められます。デザインに関わる部分の会話能力も必要ですが、その前にシャカイジン的なスキルが当然のごとく求められます。そういう文脈で、スマートなスーツの着こなしを身につけることもデザイナーに科せられた命題です。

アンテナ

斬新なデザイン(ルック&フィール)のサイトを見つけておくこと。それから日々生まれる新しいウェブサービスを何でも自分で試してみること。ある種のデザイナーは既得技術でいったん仕事ができてしまうと、そこからなかなか踏み出さない傾向があります。新しいサービスに触れることで少しでも自分の感覚をアップデートし、新しいスキルを身につけることの抵抗感をなくしておいて欲しいと思います。

プログラム/サーバサイドの知識

かなり以前からいわれていたことですが、開発者とデザイナーの歩み寄りというのが開発がからむ案件でのテーマになることが多いように思います。特にユーザビリティの観点からインターフェイスを考えると、両方の要素が複雑にからむ事案が多く、ロジックはプログラマーが、ビューはデザイナーが、という切り分けでは良質なコンテンツが生み出しにくくあるように思います。
現場に即して考えると、開発者にデザインについてのスキルを身につけてもらうよりは、デザイナーにシステムサイドの知識を与える方が現実的かと思いますので、この方向での学習をWEBデザイナーに求めます。
最低限WEBサーバに関しての知識と、WEB開発に使われるスクリプト言語の基本的な知識、MVCの概念の理解、スキルレベルでは最低でもイベントドリブンでJavaScriptをコールするやり方、PHPRubyの変数から値の取り出し、データベースのフィールドを見て適切なフォームが構築できること、ぐらいが必要です。まだまだありますが。

スピード

スピード、スピード、スピード。手作業のスピードだけではなく、発想のスピード、情報収集のスピード、決断のスピード、等々。作業に関しては複数人で分担という方法もとれますが、それ以外は個人のスキルによるところが大きいと思います。多くの案件は十分な期日が(少なくともデザイナーが十分と思う期日が)用意されません。スムーズに取りかかれるよう、情報と頭の整理はいつでも万全にしておく必要があると思います。


その他にも細かいことはありますが(喫煙者不可とか!)、当たり前のこととして、高いクリエイティビティは必須です。どんなにコミュニケーション能力が高く、新しいことに敏感で、プログラムもばっちり、頭の回転も速い、という人でもデザイン能力が低ければそもそもデザイナーとしてやっていけません。そういうのをひとことで、センスがない、と言うようですが。
やっぱりセンスは大事。

♪ Sunriser / Ken Ishii