会社がピンチの時の特効薬(1/2)
─そんなものはない。以上。
なんですが、もう少し掘り下げて見る。会社の経営状況を子細に分析してみると、日々仕事をしている中での手応えというか「儲かってる感」と、実際の帳簿上の成績との間でかなりのギャップがあることに気づく。とかく忙しく立ち回って、あれもやった、これもやったと思っていると、翌月ぐらいに顧問の税理士に売り上げ足りてませんよ、と指摘されてがっくりというパターン。
忙しいのに売り上げが増えない。仕事があるのにお金がない。さて、その理由は。
- 儲からない仕事をしている
- 時間をかけ過ぎている
- 経費管理ができていない
- 実はそもそも仕事がない
- 仕事量にあった人員構成ではない
などが考えられるところ。
儲からない仕事をしている
ある日、小規模な新規案件が入ることになり、担当者をだれにしようかぐるっと社内を見渡してみた。全員が忙しく働いており、仕事を挟み込める余裕はだれもない感じ。が、しかしだ。よくよく見てみると進行中なのは、「定例のメンテナンス仕事」、「やる見込みのない来年度の予算要求のための企画書作り」、「納品後のバグフィックス」、「いつになったら納品できるかわからない製品の試作品づくり」
であることに気づいた。つまりだ。みんな忙しそうに働いてるにもかかわらず、だれも1円も稼いでなかったのだ。ガクブルものである。
時間をかけ過ぎている
とある方からご紹介いただき、ある研究組織のウェブサイトを制作することになった。挨拶をかねて最初のミーティングをもったのは、そう、この夏はじめての真夏日を記録した暑い夏の一日であった。案件規模から考えて制作にかけられるのは10人日程度と試算。そして今、雪が降りすっかり街も白くなり、もうすぐ今年も終わろうとしている12月。どうやらこれから納品のようだ。すごい。
経費管理ができていない
ある製品パンフレット。予算は70。写真撮影にカメラマンとスタジオを押さえた(15)。モデルとスタイリストも手配した(12)。撮影小物にもこだわって物もそろえた(5)。印刷の手配もすでに完了(36)。ばっちり。儲けもでてるし。・・・本当か?給料いらなのか?
実はそもそも仕事がない
月の経費というのはあらかじめわかっている。事務所の家賃を滞りなく払い、全員の給与を淀みなく払うために必要な額。で、そもそもその額を上回る案件が手元にあるのかどうか。長期プロジェクトもあるので計算は複雑になるが、ようするに「足りていない」のではないか。
仕事量にあった人員構成ではない
上記とは逆の考え方。そもそも入ってくる仕事量に対して人が多いのではないのか。効率を上げるともっと少ない人数でできるのではないか。ただ、これには否定的な思い。役割としてかぶっている人員はいないはずだから。
(その2に続く)
♪ I Saw The Light / Todd Rundgren